(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

バカ胃袋はバカ朝食でつくる

食べ歩きを最近よくしているため、「よく食べますね」「強靭な胃袋ですね」「食いすぎです」「愛してる」「抱いて」などのコメントをいただいたりいただなかったりしている昨今でありますが、この食欲はどうも育ちに理由があるようでして。特に朝食に原因があるような気がしております。タケルンバ家の朝食は異常だったのよ。

朝から肉がデフォルト

父親がガテン系の会社をやっていたため、まあよく食うわけですよ。体力が資本の仕事です。食ってナンボ。で、また現場仕事なので朝が早い。朝食は6時台が普通。となるとタケルンバ家では朝もはよからカロリーガッツリ。会議なんかなくても、人と会わなくても、文字通りの「パワーブレックファスト」なのです。パワーが出る朝食なのです。
例えば朝からこんな感じ。

  • ナスとピーマンの味噌炒め
  • ステーキ
  • ほうれん草のおひたし
  • しらす干し
  • かぼちゃの味噌汁

朝食っぽさゼロ。朝からガッツリ。豚肉の生姜焼きとか、鶏の唐揚げなんかも朝から食べてたな。煮魚なんかも出てたし、ほぼ夕食と変わりないものを朝から食べてましたな。ガキの頃から。ええ、さわやかに食べてましたよ、肉を。揚げ物を。ハイカロリーどんとこい。
でもって、これを起きてすぐに食べるので、当然胃腸なんかも高速起動。「起き抜けは食べれない」なんて甘っちょろいことは言ってられんのです。目覚めたら即唐揚げインなのです。豚の角煮を食べるのです。ノドがかわいたら豚汁なのです。胃袋は目覚めた途端に動いてもらわないと困るのです。タケルンバ家では「目覚め即メシ」が基本。「小粋にコーヒーで体を目覚めさせる」なんて贅沢の極み。この世は常在戦場。食えるときに食わねばいつ戦闘に巻き込まれるやもしれぬ。そういう決意があるかの如くの目覚め即メシなのであります。

世間はなんとヘナチョコな朝食なのだ

で、こういう生活をしてると、自分の生活が普通だと思っておるので、世間一般の朝食事情を知ったときにはショックでしたな。「え?こんなヘナチョコなの?」ってなもんで。
誰かの家に泊まりに行く。朝食をご馳走になるものの、恐ろしくヘナチョコ。目玉焼きにトースト1枚。そしてコーヒー。
「足りるかヴォケー!」
ですよ。トーストのおかわり所望ですよ。6枚切り全部焼いて欲しいくらいだったものの、慎み深く1枚で我慢ですよ。……慎み深くない?
でも驚きだったのは、このヘナチョコ朝食(作ってくれたのに失礼だ)ですらみんな食べない、食べきれない。残しやがるんだよな。「起きたばかりだから食べれない」とかぬかしやがる。これがガキのときは信じられなくてねえ。
あとカルチャーショックを受けたのが、吉野家の朝定食の納豆定食。納豆・ご飯・ノリ・味噌汁。以上。
「足りるかヴォケー!」
オカズがないなんて信じられなかったね。世間はなんと貧しい朝食なのかと思いましたですよ。我が家はなんとリッチな朝食なんだろうかと。肉くらいつけろよ、魚出せよ、炒め物はどうしたってなもんですよ。納豆だけで終わりという朝食がこの世に許されるとは思いもしませんでしたねえ。それが商売になるとは。

牛定白大盛り

そういう異常朝食人間の育ちなもんで、例えば徹夜で麻雀なんかをする。麻雀を終えて、松屋で朝食。そこでオレが頼むのは常に「牛焼肉定食のご飯大盛り」なわけです。通称「牛定白大盛り」です。ヘナチョコな朝食なんて食ってられませんよ。松屋は肉を食うところ。朝だろうが夜だろうが肉です。牛焼肉定食なのです。無論、ご飯は大盛りなのです。異論は認めません。
ところが周りはテンションでオレに合わせるものの、思いっきり腹を痛めてるわけです。食えないわけです。で、そのうち朝の牛定白大盛りがネタになるわけですよ。オレは自宅で食べてるものを松屋で食べてるだけなのに、もの凄いことをしている目で見られる。このあたりからですな。タケルンバ家の朝食が異常だと思うようになったのは。「あ、世間では朝に肉はナシなんだ」と思ったのは。目からウロコでしたな。肉があって当たり前の環境で育つと。
こういう育ちなもんで朝からガッツリもいけるし、夜までガッツリいける。結果的に食べ歩き向きの体質になってしまったのは、どうもこの異常朝食生活にあったようです。「三つ子の魂百まで」と言いますが、ガキの頃からヤバイ朝食を食べてると、異常食欲のバカ胃袋人間ができるよというお話でした。