豪腕の麺を味わう
今日は用件が急に飛び、時間が急にできたので、うどんを食ってきた。
條辺(上福岡・うどん)
巨人の投手だった條辺剛さんが開いた店。
肩を壊して24歳で引退後、香川・高松の老舗「なかにし」で1年8カ月間修業した本場の味を再現している。
http://nr.nikkeibp.co.jp/open/20080808/
おお、香川で修行してきたのか。そらエラい! 「なかにし」ってここ、中西うどん。
さぬきうどん界ではかなり有名。そこで修行したんだからうまいだろうと、非香川県人のさぬきうどんバカを代表して食べてきた。
ひやかけ。400円。ゴチッと硬い太麺。うむ、こりゃ確かにさぬきうどん。硬めのさぬきうどん。わしゃ喉越し派なので、必ずしも好みの麺ではないが、この硬さ、このコシはさぬきうどん。なかなかのもんじゃないですか。「元巨人の」みたいな肩書きがなくでも大丈夫。うどんとして十分勝負できるよ。
感心したのはダシ。スキッとしてうまい。麺よりダシが気に入った。関東のダシじゃなくて、香川の、さぬきのダシ。きちんとさぬきうどん。さぬきうどんはこのダシでなきゃ。
こちらはかけ。温かい方。380円。こちらもダシがいい。温かい分、イリコがぷーんと香ばしい。こりゃいい。
麺もあまり作り置きせず、随時打って・のばして・切って・茹でて・締めていた。なかなかやるでねえの。硬いうどん好きにはいい店かも。量を多く食べると割安なのもいい。2玉だと50円増し、3玉なら100円増し。ひやかけ3玉で500円、かけ3玉で480円。ガッツリ食べたい人向け。
オプションの天ぷら3つ。左から半熟ゆで玉子天・ちくわ磯辺・ゲソ天。こっちは作り置きで冷えてて、あんまり感心できる出来じゃなかったな。ま、こりゃタイミングの問題もあるんだろうけど。
ミスターが書いた色紙。脳梗塞を患ったあとの字。たどたどしい筆跡がかえって泣ける。
とはいえ、この色紙の存在は忘れたい。元巨人とか、元投手とかを忘れ、一軒のさぬきうどん屋として評価したいお店。若いので、まだまだうまくなると思う。これからの麺の変化を追って行きたいな。おいしゅうございました。