(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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富士吉田・忍野・沼津日帰り巡り - その1 富士吉田編

昨日の日曜日、高速道路の料金が安くなったのを享受すべく、日帰り旅行をしてまいりました。
目指すは西、富士吉田市。最近じわじわ人気が出てきた「吉田のうどん」といううどんがあるんですよ。

うどん好き、麺類好きを自認してやまないワタクシ、タケルンバとしては食べざるをえません。富士吉田でうどんじゃあ、吉田のうどんじゃあ。
中央高速道路で一路西へ。大月ジャンクションで河口湖方面に向かい、富士山の方角へまっしぐら。

河口湖インターチェンジの付近までくると、こんな感じで富士山がきれい。
但し何せ高速道路。時速100kmとかで移動しているので、写真がどうなるかは運次第。

看板乙。ま、こういうもんだ。

道の駅 富士吉田

まずはこちらに。かなり大きめの道の駅。

富士山レーダードーム館


この施設を併設しておる。こちらの施設に早速入る。昔、富士山の山頂にあったレーダーが移設されておるのだ。入場600円
プロジェクトX」でもこの建設エピソードは取り上げられたが、「富士山に台風の砦をつくる」という目的で、富士山にこのレーダー施設が建てられた。そこにはいろいろな苦労があった。その建設での苦労が、この施設でよくわかる。

このレーダーの骨組みを運ぶだけでもひと苦労。飛行ルートが10cm外れてしまうだけで河口に吸い込まれ、墜落してしまうとか。決死のフライト。

今はその役目を終えて富士山のふもとにあるわけだが、昔は頂上にこれがあったと思うとねえ。

このレーダーの内部も館内から見れる。あと、富士山山頂の寒さを体験できるところがあったり。寒いぞ。俺は寒いの嫌いだから体験しなかったけど。寒いの嫌いなんだよ。暑いのも嫌いだけど。丁度いいのがいいんだよ。当たり前だ。

詳しいことはこちらの本とかで。富士山レーダーに当時官僚だった作家の故新田二郎氏が関わっていたとか、今まで知らなかった話が随所にあって興味深いですよ。

たけ川

開店は10:30。それに合わせて移動。吉田のうどん1軒目。


やや早めに着いたが、既に中で食べてる人がいた。早い!
肉つけの冷、大を注文。600円。先払い方式な。

特徴は茹でキャベツがつくところ。ごわごわで堅い麺。如何にも手作りのうどん。

このラー油の底に沈んでる物体の如き薬味も特徴。

醤油と味噌を混ぜた独特のつけダシでいただく。尚、吉田のうどんで「肉」とあったら、大抵は馬肉。牛肉はむしろ珍しいので、別途「牛肉」と書いてあることが多い。これ豆知識な。

さて、食べるぞ。……これは堅い! 冷たい麺だから堅いというのはあるが、しかしそれにしても堅い。コシがある。ごわごわ。しかしこれはこれでうまいなあ。ノド越しを求める向きには合わないが、麺を噛むと小麦粉の香りがする。「うどんは飲み物」派には合わないが、麺をキッチリ噛んで味わう向きにはいい。
そういう意味で、讃岐うどん的ではないな。武蔵野うどん的。手作りのうどん、家でつくるうどんを人の家で食べる感覚。
茹でたキャベツがつけダシに合う。また、薬味をちょっと入れると、ダシがキリッとしまる。入れすぎると辛いから注意な。谷川米穀店の薬味といい勝負だ。わかる人だけわかれ。

彩花

続いて2軒目。1軒で終わるタケルンバじゃありませんよ。


11時開店のこちらに移動。この店の立地がいかす。

……わかった?

目印がこれ。わかりづらいよ。

隣のこの薬局が目印になるかも知れん。

薬のドライブスルー。便利なのかどうなのか。
それはともかくうどん。冷やしたぬきうどんにする。400円

わさびだと!!

スーパー外科医としてわさび切除手術を完了するなど。今回も難手術であった……食べる前に大忙し。

こちらもやっぱりごわごわ・堅めのうどんだが、ノド越しがいい。ちゅるるんとした感触を味わうならこちら。ごわごわとした感触はそのままに、表面のたおやかさを加算。これはうまい。こっちの方が俺の好みに合う感じ。いいね!

渡辺うどん

はい、3軒目。うどんのうまさは1軒や2軒で語りつくせませんよ。


こちらは忍野村忍野八海の先の方。どう見ても人ん家。彩花もそうだけど、このオリエンテーリング感覚は讃岐うどんのそれに近いな。違いは製麺所文化か家うどん文化かという点。製麺所でうどんを食べる習慣の延長線上で発展したのが讃岐うどんなら、家で食べるうどんを人に出してみました、という延長線上が吉田のうどんという感じ。
なので、麺も讃岐うどんのそれは売り物のうどんであって、見た目にも洗練されてるし、しっかりしてる。それは製麺所のうどんだから。基準点が製麺所だからしっかりしてる。一方、吉田のうどんは、必ずしも売り物のうどんではなくて、手作り感というか、「人ん家のうどん感」が前面に来るので、時に不恰好。オリエンテーリング的にあちこちにうどん屋がある土地ながら、中身には大きな違いがあるのう。

1軒目で行ったたけ川との比較をしたいので、肉玉つけの冷を頼んでみた。中。500円。

ねじれが入ってる。宮武のうどんみたい。

つけダシ。こちらの肉も馬肉。

ほほう、これはかなりの歯ごたえ。1軒目のたけ川よりもさらに堅く、ごわごわ。「のどで味わう」という麺じゃない。完全に噛んで味わう麺。噛むことで小麦粉の香りを楽しむ麺。

これは連れが食べた肉うどん小。300円。温かいうどんなので、うどんに火が入った分だけ柔らかい。が、多少柔らかくてもベースが堅いので、それでもパワフル。慣れない人には堅すぎるので、温かいうどんにするのが無難かもな。冷たいうどんは堅くて食べづらいかもしらん。相当なうどん食いじゃないと慣れないタイプのうどんかも。ずるずるすすって、飲み込んで、あんまり噛まないタイプのうどん食いにはきついタイプのうどんだ。
しかしこれもうどん。噛んで楽しい、堅さが楽しいのもうどんの魅力。讃岐うどんとはまた一風変わったうどんの魅力が確かにあった。手作りのうどん、手作りならではのうどんの魅力。
吉田のうどん、堪能いたしました。