はははははは、貧乏人のカレーは具なしが基本ですよ。
具が入っているだけ贅沢です。
最初に論点整理しておくと、俺は貧乏であれば自炊した方がいいと思うし、カレーはそういう貧乏自炊に向いた料理だと思っております。
貧乏な人が自炊した方がいいのは、自炊ってカスタマイズ性が高いわけです。予算に応じて調整しやすい。そしてカレーはそのカスタマイズ性が高い料理の最たる料理。
お金がないときはルーオンリー。素カレー。小銭があれば具を足していく。CoCo壱番屋をイメージするよろし。お金がないときは黙ってポークカレー。金があるならカツでもエビにこみでもチーズでも頼めばいい。
カレーが素晴らしいのは、具があろうがなかろうが、カレー足りうるところなんですね。具なしカレーは、具がない分寂しいけども、カレーはカレー。そして何を足してもカレー。このあたりの自由度は鍋も同様。何入れたって鍋は鍋。カレーとか鍋ってそういう料理。
カレーって足し算の料理なんです。魚介を入れれば魚介のうまみが増すし、野菜を入れれば野菜の甘みが増す。肉を入れればコクがでますね。足せば足した要素が加算される。しかしまあその分の料金も足し算。玉ねぎを入れれば玉ねぎの甘みが足されるけど、玉ねぎ料金はかかります。牛肉を入れるとグッとゴージャス。でもお金は一気にかかるよね。
自炊の良さはこういうのを全部自分で調整できることなんですよ。予算がなければ具なし。お金があるならそれなりに。今日は野菜食べたい。じゃ、玉ねぎ、人参、じゃがいもを買おう。暑い時期だし、季節もの食べたい。であるなら茄子、おくらで夏野菜のカレーだ。お金はあんまりないが、肉の入ったカレーが食べたい。じゃ、ひき肉を炒めてキーマカレーっぽくしよう。などなど。
そして自炊をすることで、こういう調整能力というか、引き出しが増えるのもいいことです。料理は技術であり知識だからね。向上するんです。失敗に学ぶことができる。最初はルーでやってたけど、キーマカレーならカレー粉で十分だなあ、とか。そうするとルーより安上がりで得だ、とか。あるいはレトルトにちょい足しがお得なんじゃないか、とか。
もちろんこういう過程で「一人暮らしでカレーを作るべきではない」という結論に至る場合もあります。俺はこの結論を否定はしない。でもね、自炊を実際にすることで至る結論と、実際にはしてない結論では質が違う。実際に経験すれば「一人暮らしでもカレーを作るべき」理由がわかる。経験を経て「作るべきではない」という結論に至った人は、その結論がひっくり返る前提条件がわかるんですよ。
そこで前掲の記事だけど、まとめると次のことが理由っぽい。
- 材料代がかかる
- 時間がかかる
- 翌日に残すケースがある
- 食中毒リスクがある
- 栄養バランスが悪くなる
で、これに対して自分はこう思う。
- 材料代がかかるなら安い具材買うなり具なしで
- 時間がかかるなら炊飯器カレーなど楽な方法で
- 翌日に残すのが嫌なら少量を作る
- 食中毒リスクは何にでもあるが、気になるなら食べきり量を作る
- 栄養バランスは一食で整えようとしない
特に栄養についてですが、貧乏な場合、一食でそのバランスをとろうとしちゃいけません。とんでもなく豪華なメニューになるし、品数が増えがち。それこそ材料代がかかるし、時間もかかる。
お金がないときは品数は作れない。せいぜいおかず一品でしょ。であるなら、一食単位でバランスをとるのではなく、三日単位とかで考える。今日は野菜をとったが、タンパク質が不足している。じゃ、明日はタンパク質重視で鶏肉でも食べようか。鶏肉なら安いもんね、とか。
お金がないときは、やることなすこと全部の要望を叶えられない。であるなら、長い目で見て、予算の兼ね合い、栄養のバランス、そして食欲を満たすこと。これが叶うように調整すればいいと思うし、カレーはそのカスタマイズ性の高さにより、そういう調整が向いた料理であるため、一人暮らし向きであるというのが俺の考えです。鍋料理も大概だけどな。食べたいもの全部入れて、ポン酢で食べればどうにかなる。ポン酢が高い? 安いお酢を買ってきて、ポッカレモンを足すんだ。あるいはグレープフルーツジュースにお酢を入れるとか。業務用のグレープフルーツジュースとお酢の組み合わせならポン酢より安いぞ。
工夫するんだ。そして自分で見つけるんだ。金がないなりに工夫する。それが貧乏生活の知恵だし、貧乏でも楽しく暮らす技じゃあないかなあ。
そんなところです。
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