(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

サッカーのセオリー教育の必要性

駒野のPKを見て思ったこと。

クロスバーを狙うのは、正しいのか?

PKなんかでゴールの上隅を狙うとき、通常はクロスバーを狙うイメージだと思うのね。ゴールの枠をイメージする。その枠を目標に蹴るもんだと思うわけ。
これってシュートという行為の費用対効果としてどうなんだろうと。

枠の上 ×
枠正面
枠の下

枠の上に外れた場合、シュートがゴールに入る確率はゼロ。そして枠の正面にいった場合、枠に対してボールが当たった角度により、正面に弾かれたり、真下に落ちたり、ゴールインしたりが決まる。
つまり、ゴールインするためには、枠の中にボールがいかなくてはならない。当たり前だけどそういうことよな。
ということは、目標を設定してシュートする場合、上下に誤差が発生するのであれば、目標を下側に設定しないと損だよね。枠を上側に外せば、得点できる確率がゼロなわけで。上隅を狙いたい場合でも、最悪でも枠に当たるようにしないと損。
仮に目標との誤差が上下に20cm以内というキッカーがいるならば、クロスバーの下20cmのところが目標に設定できる最も上の地点ということにしないと、ゴールインする確率が下がる。
こういう風に考えていくと、ゴールという得点になる枠が設定されている以上は、その枠の上限ギリギリであるクロスバーを目標に蹴ってはいけないんじゃないか。目に見える目標物があるから、ついつい狙いにいってしまいがちだけども、実はそれは罠で、狙ってはいけない目標物なんではないかと。

「枠を狙え!」ではなく「枠の真ん中を狙え!」

特に少年サッカーとかの分野だと、目標に対しての誤差が大人より大きいわけだから、指導の仕方も変わっていくと思うのね。「枠を狙え!」ではなく「枠の真ん中を狙え!」に変わるはず。上にずれても下にずれても、ゴールの枠内におさまる方が得点可能性がある分トクなわけだから。
で、こういう指導の面がサッカーはまだ行き届いていない印象がある。特に野球とかと比較すると。野球の場合、日本では歴史も長いせいか、ある程度、子どもなんかに対してラクにさせてあげるセオリー教育がある。「ファーストに投げるとき、ボールが届きそうにないなら、ワンバウンドでいいよ」とか。大きなミスを防ぐための、安全弁みたいなものがある。
そういう幼年期からのセオリー教育があるから、高校野球でもカッチリとした野球ができるわけでしょ。「ヒットはいらない。転がせばおk」とか。場面場面に応じた最低限の仕事が定義付けられ、それを教えられる場があるし、人もいる。サッカーにはまだそういう面が欠けているのかなと。漠然と思ったわけ。
カンテラとかのシステムが行き届いた海外クラブの体制なんかを見ると、そういう面を今後日本も何とかせんとなあと。ワールドカップなんかでの本番に、そういう幼年期からの教え込まれた部分が出てしまうもんだから。